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2025-02-08 09:38:58
音の洪水
ああ 音の洪水よ この耳鳴りを掻き乱して この頭の中のがらくたを 全て薙ぎ倒し 破壊し 押し流し 洗い流して 呉れ
2025-02-08 09:09:42
デスメタル
私は甘えることが出来ない 私は甘え方を知らない 私が甘えると みんな重たそうで 潰れそうで 私は甘え方を知らない 私は泣くことが出来ない 私の泣き方は異常だという 私が泣くと みんな黙れと言って怒る
2025-02-08 09:08:42
My shadow's schedule
夢を見ているわけじゃない ただ目を瞑り 今日為すべきことを 思い描いているだけだ 計画をイメージし視覚化する 誰でもやることだろう 今夜の夕食の買い物とか 明日の遠足の準備とか 俺はいつも今日為す
2025-02-08 09:07:33
SHOOTING STARS
もはや 蜂の巣だ 降り注ぐ灼熱の岩石 閃光を放ち目を暗まし 目を覆ったところ目がけて おびただしい火炎球 散弾銃 もはや 蜂の巣だ 無差別攻撃だ
2025-02-08 09:05:51
ネガティブを口に詰め込んで
ネガティブを口に詰め込んで 嚙み砕いて飲み込んで 分解→消化→吸収したら ポジティブになれた 食べ慣れることで 苦かったピーマンもおいしく食べられるように 少しは成長したんだろ
2025-02-08 09:04:48
自由人と剝製
大きく深呼吸して 彼の時間は終わった あまりにも綺麗なガラス玉 握られた手は温かいのに 彼の体は凍えている あまりにも綺麗な白い肌 彼は私がよそ見をした隙に さよならも言わずに出て行った 気付いたとき
2025-02-08 09:03:47
幾千億光年の孤独
どんなに頑張って生きていても こんなに頑張って生きていることを 褒めてもらえるのは 死んでしまってからなんだね……
2025-02-08 09:02:44
モラトリアム
冬が明けて春が来る 来るな……まだ来るな タンスの引き出し クローゼット 机 戸棚 めぼしいものは無いか 震える手で引っ搔き回す 金目の物! 金目の物! 俺は奴らのようにはならない 何かあるはずだ金目
2025-02-08 08:59:24
生き残るための自己同一性と変われない資質の狭間で
いったいどれだけ己を抑え理性的に理性的に振舞えば社会に馴染んで生きてゆけるのだろう もううんざりだ 疲れたよ どれだけ無理をして個性を没すれば社会に馴染み生き残れるのか 笑えばいいのか、中庸の範
2025-02-08 08:57:55
慟哭
叫んだ 吠えた 唸り 喚いた 破壊したい衝動 大声を上げて泣いた 泣き叫んだ 油絵の自画像を切り刻んだ ズタズタに切り刻み滅多刺しにして穴だらけのズタボロになるまで破壊した 画布は木
2025-02-08 08:56:57
鬼たちが
6人の鬼たちが夢の中に現れた。 鬼たちは俺をどう処分しようか、堂々と話し合っていた。 俺は鬼と戦おうとは思わなかった。 俺は夢の中で 『こいつらは俺の分身だ』 と、わかっていた。 俺の欲望が鬼の姿をと
2025-02-08 08:55:02
不快な『無』
色を知らなければ こんなに飢えはしなかったでしょうに 幸を知らなければ 不幸とも思わなかったでしょうに 一度楽を覚えたら 過去も未来も苦ばかり 楽ばかり求めていると 悪魔に足をわれる 楽など知らなけ
2025-02-08 08:54:00
みんなでわいわい
楽しそうだな みんなでわいわい 私も仲間に入りたい でも私 また仲間はずれ 気が付いたら一人 だから 楽しそうだな みんなでわいわい 最初から最後まで みんなでわいわい 私も仲間に入りたい みんな
2025-02-08 08:49:13
蝸牛の夢
世界中の嘆きを含み 長い長い雨が降る 一年分の溜め息と 一年分の悔し涙と 一年分の色々な 記憶を含んだ水玉が 雨になって降り続く 嘆きの雨を吸い込んで 青々と茂る草花を は 嘆きばかりじゃなかったか
2025-02-08 08:47:39
猛獣
腹が減っていた 陽射しが強いから 餓えに耐えていた 陽射しの強い昼は 木陰でこうして寝過ごしている 喉が渇いていた 陽射しが強いから 食欲はなかった でも水場の猛獣は 水場の主に追い出されるので 隅
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