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2025-02-08 09:05:51
ネガティブを口に詰め込んで
ネガティブを口に詰め込んで 嚙み砕いて飲み込んで 分解→消化→吸収したら ポジティブになれた 食べ慣れることで 苦かったピーマンもおいしく食べられるように 少しは成長したんだろ
2025-02-08 09:04:48
自由人と剝製
大きく深呼吸して 彼の時間は終わった あまりにも綺麗なガラス玉 握られた手は温かいのに 彼の体は凍えている あまりにも綺麗な白い肌 彼は私がよそ見をした隙に さよならも言わずに出て行った 気付いたとき
2025-02-08 09:03:47
幾千億光年の孤独
どんなに頑張って生きていても こんなに頑張って生きていることを 褒めてもらえるのは 死んでしまってからなんだね……
2025-02-08 09:02:44
モラトリアム
冬が明けて春が来る 来るな……まだ来るな タンスの引き出し クローゼット 机 戸棚 めぼしいものは無いか 震える手で引っ搔き回す 金目の物! 金目の物! 俺は奴らのようにはならない 何かあるはずだ金目
2025-02-08 08:59:24
生き残るための自己同一性と変われない資質の狭間で
いったいどれだけ己を抑え理性的に理性的に振舞えば社会に馴染んで生きてゆけるのだろう もううんざりだ 疲れたよ どれだけ無理をして個性を没すれば社会に馴染み生き残れるのか 笑えばいいのか、中庸の範
2025-02-08 08:57:55
慟哭
叫んだ 吠えた 唸り 喚いた 破壊したい衝動 大声を上げて泣いた 泣き叫んだ 油絵の自画像を切り刻んだ ズタズタに切り刻み滅多刺しにして穴だらけのズタボロになるまで破壊した 画布は木
2025-02-08 08:56:57
鬼たちが
6人の鬼たちが夢の中に現れた。 鬼たちは俺をどう処分しようか、堂々と話し合っていた。 俺は鬼と戦おうとは思わなかった。 俺は夢の中で 『こいつらは俺の分身だ』 と、わかっていた。 俺の欲望が鬼の姿をと
2025-02-08 08:55:02
不快な『無』
色を知らなければ こんなに飢えはしなかったでしょうに 幸を知らなければ 不幸とも思わなかったでしょうに 一度楽を覚えたら 過去も未来も苦ばかり 楽ばかり求めていると 悪魔に足をわれる 楽など知らなけ
2025-02-08 08:54:00
みんなでわいわい
楽しそうだな みんなでわいわい 私も仲間に入りたい でも私 また仲間はずれ 気が付いたら一人 だから 楽しそうだな みんなでわいわい 最初から最後まで みんなでわいわい 私も仲間に入りたい みんな
2025-02-08 08:49:13
蝸牛の夢
世界中の嘆きを含み 長い長い雨が降る 一年分の溜め息と 一年分の悔し涙と 一年分の色々な 記憶を含んだ水玉が 雨になって降り続く 嘆きの雨を吸い込んで 青々と茂る草花を は 嘆きばかりじゃなかったか
2025-02-08 08:47:39
猛獣
腹が減っていた 陽射しが強いから 餓えに耐えていた 陽射しの強い昼は 木陰でこうして寝過ごしている 喉が渇いていた 陽射しが強いから 食欲はなかった でも水場の猛獣は 水場の主に追い出されるので 隅
2025-02-08 08:42:28
絶望の塔
絶望の大地に柱を立てろ 見渡す限り不毛の大地へ そこは誰も手を出さない未開の大地 の猿真似でこの泥で 絶望の城は築けまい! また攻め込まれたとしても 絶望の煉瓦は俄かには作れまい! そこは誰も手を
2025-02-08 08:40:31
愚者
タロットカードの愚者こそが世界の真理を知っている 見よ、なんと悲惨な世界よ しかし、なんと素晴らしい世界か 今まさに世界は愚者があふれ 零へと回帰しようとしている しかし零へと回帰する流れの中で い
2025-02-08 08:39:00
宇宙
全ては無から始まった 無の中に現れた有という 害虫は驚異的な勢いで 世界を作り上げた 世界は害虫の巣 我々は害虫 だから害虫を殺す 無という殺虫剤の なんと恐ろしいこと! 己を害虫だと嘆くものよ それ
2025-02-08 08:14:43
夏を夢見た絵描きの話
日の冬のある 緑の園を描く日を
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